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ソロキャンプのギアを”減らす”勇気|3年使って手放した5つ

キャンプ場で本を読みながらコーヒーを楽しむ静かな時間
hanapapa

ギアを増やすのは簡単、でも減らすのが難しい

ソロキャンプを始めた頃、楽しかったのはギア選びだった。

YouTubeを見て、キャンプ場でかっこよく使われているテントに憧れた。誰かがおすすめしている焚き火台を買った。「これがあると便利」と書かれた記事を読んで、小物をひとつずつ追加した。

気がつくと、車のトランクがキャンプ道具で埋まっていた。準備のたびに「何を持っていくか」で悩み、片付けでも「何を買い足すか」を考える。ギアが増えるほど、キャンプそのものから遠ざかっていく気がした。

3年続けてみて、はっきりと感じた。ギアを増やすより、減らすほうがずっと難しい。そして、減らしたあとの方が、キャンプはずっと楽しくなった。

「手放す」には勇気がいる

使わない道具を手放そうとすると、不思議な抵抗感がある。

買ったときの値段を思い出す。「いつか使うかもしれない」という可能性が頭をよぎる。キャンプ仲間が持っているから自分も必要な気がする。誰かにあげるのも面倒で、結局そのまま収納の奥にしまい直す。

そうやって、使わない道具がどんどん溜まっていく。

手放すには、ちょっとした勇気が必要だった。「これを使わなかった自分」を受け入れる勇気。そして、「なくても大丈夫」と信じる勇気。

今回は、僕が3年キャンプを続けた末に、実際に手放した5つの道具を紹介したい。どれも最初は「必要」だと思って買ったものばかりだ。

手放した5つのキャンプギア

1. 大きめのドーム型テント

最初に買ったのは、評判のよいドーム型テントだった。居住性が高くて、荷物も余裕で置ける。雨でも快適だと聞いて、少し高いモデルを選んだ。

でも、3年使ってみて気づいた。僕のキャンプスタイルは、ほとんどが日帰りか、泊まっても一泊。大きなテントは設営に時間がかかり、撤収にもそれなりの手間がある。

「あれば便利」だけれど、「なくてもいい」ことの方が多かった。今は、デイキャンプならタープだけ、泊まるときは簡素なパップテント。設営が10分で終わる。これだけで、キャンプのハードルが劇的に下がった。

2. 料理用の本格クッカーセット

始めた頃は「キャンプ料理」に憧れがあった。鉄のフライパン、スキレット、ダッチオーブン。焚き火で作る料理を夢見て、一式揃えた。

でも実際にやってみると、料理は「楽しい」を超えて「面倒」になっていった。重い道具を運んで、食材を持ち込み、火加減と格闘して、片付けに時間がかかる。

気づけば、キャンプ中ずっと料理のことを考えていた。それは僕の求めていた時間じゃなかった。

今は、小さなケトルとマグカップだけ。昼食はコンビニのおにぎり。料理をしない選択をしたら、キャンプ中に「何もしない時間」が増えた。

3. 大量のLEDランタンとライト

暗くなったときに困らないように、ランタンとライトを複数持っていた。メインランタン、手元用、テント内、ヘッドライト。合わせると4つ以上あった。

でも、デイキャンプ中心になると、そもそも夜を過ごす機会が減った。泊まりでも、本当に必要なのは焚き火と手元用のライトひとつだけだった。

余計な光は、自然の暗さを邪魔する。星が見えにくくなる。焚き火の炎の美しさが半減する。道具を減らしたことで、むしろ夜の時間が豊かになった。

4. 折りたたみの大型テーブル

家族のキャンプ用に、と思って買った大型テーブル。でも、ソロキャンプでは完全に持て余していた。

広いテーブルには、つい物を置いてしまう。食材、調味料、ランタン、スマホ。物が並ぶほど、キャンプは「整理すべき空間」になる。

小さなテーブルにしてからは、コーヒーカップと本が置ければ十分だと気づいた。置けないものは、そもそも要らないものだった。

5. 「念のため」の救急・メンテナンスグッズ

絆創膏、消毒液、虫よけ、日焼け止め、替えの電池、補修テープ、予備のロープ、多機能ツール。「もしものとき」に備えて、収納ケースいっぱいに詰め込んでいた。

3年間で、本当に使ったのは絆創膏1枚と日焼け止めくらいだった。残りは、毎回キャンプ場まで運んで、毎回そのまま持ち帰るだけ。

「念のため」は、ほとんどの場合やってこない。起きるか分からない事態のために重い荷物を持ち続けるより、何かあったら撤収する気軽さのほうが、僕には合っていた。今は小さなポーチひとつに最低限だけ。それで十分だった。

減らして気づいた「軽さ」という価値

5つの道具を手放して気づいたのは、荷物の物理的な軽さよりも、頭の中の軽さだった。

持ち物が少なくなると、準備の時間が減る。チェックリストも短くなる。「忘れ物したかも」という不安も消える。道具を選ぶ時間より、ただ座って何もしない時間が増える。

結局、僕がキャンプに求めていたのは「たくさんの道具を使いこなすこと」じゃなかった。「道具に縛られない時間」だった。道具はその時間を作るための手段であって、目的ではなかった。

減らすときの3つの基準

3年かけて手放していく中で、僕が使っていた判断基準を書いておく。

過去半年で一度も使っていない

「いつか使うかも」と思って保管しているものは、たいてい半年経っても使わない。半年のラインで切り捨てるだけで、持ち物は半分になる。

代替品で困らない

たとえば専用のコーヒーミルがなくても、家で豆を挽いて持っていけば困らない。「専用品」であることが価値なのか、それとも「機能」が重要なのか。機能だけ満たせればいい場合、専用品は手放せる。

「重さ・大きさ」の対価に見合わない

持って行くたびに「重いな」「かさばるな」と感じる道具は、使用頻度が高くても手放す候補になる。運ぶストレスが、使うときの満足感を上回っていたら、それは自分に合っていない道具だ。

まとめ:減らす勇気が、キャンプを軽くする

キャンプに慣れてきたら、次のステップは「増やす」じゃなくて「減らす」かもしれない。

3年使って手放した5つの道具は、どれも最初は必要だと思って買ったもの。でも、なくても成立することを知ってから、キャンプはずっと自由になった。

使わない道具を手放すことは、過去の選択を否定することじゃない。自分が今求めている時間の形が、はっきり見えてきた証拠だ。

次のキャンプの前に、収納ケースを開けてみてほしい。「これは今の自分に必要か?」と問いかけてみる。その小さな問いから、”引き算のキャンプ”が始まる。

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娘大好き父
忙しい毎日の中で、 いつの間にか「立ち止まる時間」がなくなっていました。 このブログは、 ロードバイクやキャンプをきっかけに、 自分のペースを取り戻す過程を記録する場所です。 完成形ではなく、 試しながら整えていく、その途中を書いています。
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